滅菌と環境改善

よしどめ歯科院長

2010年09月08日 23:29

鹿児島県鹿児島市の歯科医院
よしどめ歯科 よしどめデンタルクリニック マルヤガーデンズ
理事長の吉留 英俊です。

ここ最近、多剤耐性菌の話題を良く聞くようになってきました。
院内感染のみだったのが、海外からの帰国者でも発見されたとか。

ただ薬物や抗生物質に対する耐性の話は、
特に目新しいものでもなく、以前から言われてはいましたけど、
インフルエンザのようなパターンと違って、
今度は外部から新しい遺伝子を取り込んでの耐性、
という面が違っているみたいですね。

当院は大明丘でもマルヤガーデンズでも、
滅菌に対してはとても気を使っています。
口腔外バキュームやそれぞれの患者さんに対する器具の消毒殺菌を始め、
医院内を常に清潔な状態に保つように、
二重三重の滅菌用対策を施しています。

医療機関における滅菌の考えも、特に歯医者さんの場合、
どのくらい前でしょうか、かなり急速に意識が上がってきました。
それは裏を返せば、感染に対する防疫の意識が、
一般の人々にもずいぶんと浸透してきた証左なのですが、
僕としては、とてもいいことだと考えています。

ごくたまに話の流れで、昨今の清潔感に対する世間の反応が、
過剰になりすぎてはいないかという意見の方もおられたりします。
いわゆる潔癖性の問題ですね。
あまり潔癖に過ぎると、元来の抵抗力が落ちるのではないか、という意見です。

ですが、体内の抵抗力を本来の状態に維持するのは生理学の問題、
環境を清潔な状態に保つのは環境改善の問題ですから、
また別次元での議論じゃないかな、と思うんです。

身体が健康でたくましく、かつ環境が清潔なのは、
なにも相反することじゃないですよね。
十分両立できる課題だと、僕は考えているんです。

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