2011年10月28日
記憶の上書き
鹿児島県鹿児島市の歯科医院
よしどめ歯科 大明丘 よしどめデンタルクリニック マルヤガーデンズ
よしどめキッズデンタルランド 理事長の吉留 英俊です。
先日「Science」誌に面白い論文が掲載されていたそうです。
今日はちょっと、人の記憶の話をひとつ。
人間がモノを記憶して、それをあとで思い出す時、
ときどき間違った記憶を思い出す時があります。
忘れてしまうんじゃないですよ。覚えているんだけど、
その記憶の一部が事実と違う、そういう状態です。
記事に書いてあったサンプルは、こんな感じ。
自分が小さい頃に、自分に起きたある事件で受けたトラウマや思い出が、
じつは自分の妹に起こった事件で、いつの間にかそれを、
自分自身が受けたトラウマと記憶してる、ってパターンです。
それで、この実験の怖いのは、
この現象は他人の意見が絡んでくれば絡むほど、
自分の記憶が書き換えていき易いってことなんですね。
「あれはじつはこうだったんだよ」とか、
「実際はこういうことが起こったんだよ」とか、
そういう意見を聞けば聞くほど、この現象は起こるそうです。
で、今回の実験では、それが単なる「思い込み」の領域じゃなくて、
実際に脳の海馬と扁桃体が激しく活性化して、
その記憶が上書きされているらしいんですね。
これが起こると、もう記憶は取り戻せません。完全に消えてしまうんです。
あとで事実を正確に伝えたとしても、
「あれは嘘だったんです」とか「洗脳だったんです」とか、
本当のことを言っても、元の記憶が帰ってこないんですね。
これは、すごく怖い話だなと。
脳に起こった障害や疾患の話じゃないんですから。
健康な誰にでも起こりうる話なんです。
人の話には、尾ひれがつくことがあります。
また人は、他人より優位に立とうとする際に、
相手を言い含めたり、時には言いくるめるために、
過去の事実を誇張したり、時には自分の都合のいいように改ざんしたり、
日常の小さな場面では、けっこうよくある話なんですね。
でも時に、そういう行為が、
相手の過去や思い出すら「上書き消去」してしまう可能性がある、と、
この記事はそういう意味を含んでいます。これは、犯罪的ですよね。
やはりコミュニケーションの基本は「真実と誠実さ」だなと、
つくづく思った記事でした。
よしどめ歯科 大明丘 よしどめデンタルクリニック マルヤガーデンズ
よしどめキッズデンタルランド 理事長の吉留 英俊です。
先日「Science」誌に面白い論文が掲載されていたそうです。
今日はちょっと、人の記憶の話をひとつ。
人間がモノを記憶して、それをあとで思い出す時、
ときどき間違った記憶を思い出す時があります。
忘れてしまうんじゃないですよ。覚えているんだけど、
その記憶の一部が事実と違う、そういう状態です。
記事に書いてあったサンプルは、こんな感じ。
自分が小さい頃に、自分に起きたある事件で受けたトラウマや思い出が、
じつは自分の妹に起こった事件で、いつの間にかそれを、
自分自身が受けたトラウマと記憶してる、ってパターンです。
それで、この実験の怖いのは、
この現象は他人の意見が絡んでくれば絡むほど、
自分の記憶が書き換えていき易いってことなんですね。
「あれはじつはこうだったんだよ」とか、
「実際はこういうことが起こったんだよ」とか、
そういう意見を聞けば聞くほど、この現象は起こるそうです。
で、今回の実験では、それが単なる「思い込み」の領域じゃなくて、
実際に脳の海馬と扁桃体が激しく活性化して、
その記憶が上書きされているらしいんですね。
これが起こると、もう記憶は取り戻せません。完全に消えてしまうんです。
あとで事実を正確に伝えたとしても、
「あれは嘘だったんです」とか「洗脳だったんです」とか、
本当のことを言っても、元の記憶が帰ってこないんですね。
これは、すごく怖い話だなと。
脳に起こった障害や疾患の話じゃないんですから。
健康な誰にでも起こりうる話なんです。
人の話には、尾ひれがつくことがあります。
また人は、他人より優位に立とうとする際に、
相手を言い含めたり、時には言いくるめるために、
過去の事実を誇張したり、時には自分の都合のいいように改ざんしたり、
日常の小さな場面では、けっこうよくある話なんですね。
でも時に、そういう行為が、
相手の過去や思い出すら「上書き消去」してしまう可能性がある、と、
この記事はそういう意味を含んでいます。これは、犯罪的ですよね。
やはりコミュニケーションの基本は「真実と誠実さ」だなと、
つくづく思った記事でした。
Posted by よしどめ歯科院長 at 23:31│Comments(0)
│よしどめ歯科 ニュース
※このブログではブログの持ち主が承認した後、コメントが反映される設定です。